2018年7月23日に行われた真宗大谷派大阪教区の有志の会である難度会主催の臘扇忌法要では、大谷大学教授の一楽真先生をお招きして、「問いとして生きる清沢満之」と題された記念法話が行われました。
今ここで清沢満之の著作や思想に出会う私たちに、常に問いとして開けてくるような先生の生き様や思想、問題意識を、論旨明快にお示しくださいました。そして、私たちが仏道を進んでいくうちで陥ってしまう、自己の立場に固執していまうという態度を、清沢先生の信仰への態度や残された著作から問い直さなければならない、ということに注意を喚起してくださいました。
知らず知らず「答え」を握る方に早く落ち着こうとしているんじゃないか。どれが正しいか、誰が間違いかということを知りたい。そういう学びに陥りやすいんじゃないだろうかということを一番言いたいんですね。
臘扇忌法要の記念法話は、毎年文字起こしを行って、次の年の法要時に記念品としてお配りしています。毎年印刷業者に製本を依頼して、余った分は難波別院や難度会を通して販売しています (一部200円)。収益は (非常に微々たるものですが)、法要主催の難度会の運営費に充てられています。
[一楽先生の講義録]
本年、令和元年の臘扇忌法要は6月10日 (月) に大谷大学名誉教授のロバート・F・ローズ先生をお迎えして行われます。
講師 : ロバート・F・ローズ先生 (大谷大学名誉教授) 場所 : 難波別院同朋会館 日時 : 2019年6月10日 (月) 18時より 講題 : 往生の語り ---『楞厳院二十五三昧結衆過去帳』に見られる臨終と夢---
参加費1,000円で、記念品として昨年の一楽先生の講義録も含まれます。余った分は一部200円で販売する予定です。安価で内容もかなり濃いものですので、なるべくご購入いただきたのですが、法話を聞き逃した方は、講義録のドラフトを以下に PDF で公開しますので、ご興味ある方はご自由にどうぞ。
今年は、記念品としてお洒落な清沢満之先生のオリジナルクリアファイルも作りましたので、お楽しみに^^
過去の臘扇忌法要記念法話
- 第112回 羽田信生先生「十二月の扇 (臘扇) –—無用なる我の発見—–」 (毎田仏教センター所長, 2013/09/18)
- 第113回 長谷正當先生「本願の信と自信 —自己を証しすること—–」(京都大学名誉教授, 2014/06/19)
- 第114回 加来雄之先生「天命に安んじて人事を尽くす」—–清沢満之の求道における根本問題としての自己と他者—–」(大谷大学教授, 2016/06/03)
- 第115回 樋口章信先生「私における清沢満之師 —自由にして自在なる人—」(佛教大学非常勤講師, 2017/06/06)